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藤村匡人・長谷智子リートジュオ~「冬の旅」




勢いでブログを開設したものの、忙しくて好きな新聞を読むのもままならない中、ふと見たTVである芸能人の方が「あまり意味のない言葉を吐き散らすのは好きでないので自分はブログの更新をめったにしない」というようなことを言っておられたのを聞き「言葉を扱う仕事をしている私は・・・・」などと考えているうち益々更新しないままだいぶ経ってしまいました。その間見捨てずに訪ねてきてくださっていた皆様、本当に有難うございます。そしてこの何週間がずっと私の心から離れず、時間が立つほど深く染み入って来る素晴らしい演奏会を拝聴し、久しぶりに更新したくなりました
藤村匡人・長谷智子リートジュオリサイタルでシューベルトの歌曲「冬の旅」(村松リサイタルホール)での演奏会です。
私のこれまでの人生の中でベストワンでした。この「冬の旅」はその中の一曲「菩提樹」という曲が学校の教科書にも載っているのでのでご存知の方も多いかもしれません。シューベルトの三大歌曲集の一つで1827年に作曲されました。ミュラーの詩にシューベルトが作曲した24曲からなる歌曲集です。失恋した若者が自分の街を捨てて唯一自分への慰めだと思える「死」を求めながらもさすらいの旅を続ける物語なのですが、全編が「疎外感」「絶望と悲しみ」「自分には決して得られないもの、もう失われてしまったものへの憧れ」に満ちた作品です。あまりの暗さにこの歌曲集が発表された時、これを聴いた友人たちが絶句したそうです。私もこの歌曲集の全曲演奏は過去何度も聴く機会がありました。特にベルギー人の先生に師事していた時期もあり、その先生も演奏会でよく歌っておられました。しかしこのたびの演奏会は秀逸でした。救いようのない若者の孤独と絶望。こんな凍るような悲しみとともにある人生・・・聴いている自分の心や体まで冷たくなっていくような思いの中、藤村さんの魂がそっと若者の魂に寄り添っているのを感じ、だんだんと・・なんか「ああ彼は救われてよかった、一人でなくて良かった、本当によかった」と思えてくるような歌なのです。思わず涙が溢れてきました。藤村匡人という演奏家の魂が作品の中で生きる主人公の魂とともにあり、まるで一緒に過酷な旅に寄り添って歩いているような姿を感じ、震えるような感動を覚えました。「歌を歌うということ」の意味を教えられた気がいたしました。私はこんな素晴らしい歌手の方に昨年フェニックスホールでのリサイタルで共演いただいているのです。(恥ずかしい・・)
私のこれからの歌手人生に衝撃を与えた珠玉の演奏会でした。
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プロフィール

masanetta

Author:masanetta
奈良県桜井市三輪出身
三輪神社氏子
奈良県生駒郡在住
声楽家
日本演奏連盟会員
堺シティオペラ会員
LA PARTENZA主宰

仕事・・・ ソプラノ歌手
      ヴォイストレーナー
      合唱指揮者
      
生きがい・・・   夫 歌うこと
好きなもの・・・  猫 犬
好きなこと・・・  寝る 食べる
好きな食べ物・・・粉もん
         アイス
         プリン
好きな飲み物・・・シャンパン
         日本酒
         赤ワイン
座右の銘・・・継続は力なり

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